【共存出来うる為に…】・・・・・・・・・・Page75


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2010/01/09

沖縄美ら海水族館のイルカの生息調査の一環としての調査に同行させて頂きました。

本日の調査の目的は、

久米島周辺に点在するパヤオの中の一基に、

イルカの発する鳴き声の周波数に合わせたレコーダを設置するというものでした。

ここで、何故???パヤオにレコーダーを???

と、思われる方が大半だと思います。

私もそう思った中の一人です。

その内容とは…

おっと…その前にパヤオがどんなモノなのか、皆さんご存知ですか???

ええっ???知らない!!!(←勝手に言っとけですね。爆笑。)

では、まず久米島のパヤオをご紹介させて頂きます。


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一枚目の写真の水面から下は、こんな感じで水底まで、ロープで繋がれています。
(ジンベエ邪魔ですがぁ~~~何かぁ~~~。笑。)

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『久米島パヤオ』

久米島から7~23mile離れた地点に、久米島を囲うようにして、

今現在、11基のパヤオが設置されています。

パヤオとは、人工漁礁であり、水面の鉄塔から400m~1000m以上の海底までをロープで繋いでいます。

もちろん外洋であり、潮の流れを多大に受ける場所の為、

ロープには、様々な生物が付着していきます。

まず海草や貝類がそのロープに着床し、それを餌にするエビや小魚達が集まり、

当然それを狙う中型の魚類が集まり、さらにまたその中型を狙う大物が集まってくる

…と、いう食物連鎖の仕組みを大海原に人工的に再現したモノが、パヤオなのであります。

キハダ・メバチは勿論。クロマグロ・本ガツオ・シイラ・サワラ、時にはカジキまで、

このパヤオ周辺には出現するようです。

これは、久米島漁業組合により、漁師さんの為に設置されたものであり、

当然、漁に出た漁船は、このパヤオを目指し船を走らせるのです。



『イルカとパヤオの関係』

ここまでで…パヤオを理解して頂けたでしょうか???

それでは、イルカとの因果関係のご説明に入らせて頂きます。

(私は何者なんだ!!!水族館かどこかの案内人かぁ???笑。)

小魚達が沢山集まると言う事は…

当然、イルカ達にとっても、このパヤオは絶好の餌場になっている訳です。

人間が人間の為に、お金を掛けて設置したものに、

釣りには関係ない、寧ろ釣り的には邪魔な存在のイルカ達が集まってしまう。

そして、折角の魚の群れを台無しにしてしまう。

(これは、あくまで釣りをする方側からの見方に立っての、意見です。)

最低でも7mile程の行程を、高い燃料を使って、船を走らせても、

着いたパヤオに、イルカが群れていれば…

無駄足になってしまい、違うパヤオを目指さなければいけなくなります。

(私達ダイバーが、イルカの群れを見て、単純に歓喜するのとは、全く違ったものですね。

漁師さん達にとってみれば、生活が掛かっているわけで、死活問題になる訳です。)

反対に、イルカ達自然界の生物の方の立場に目線を移せば…

折角ゆっくり食事をしていたのに、漁船が近寄ってきて、気が気ではない。筈です。



ここで…美ら海水族館の技師の方々は考えました。

両方にとって(漁師さんにも、イルカ達にも)何か良い解決策は無いものか???と。

まだ…データー集めの段階のようではありますが…

漁師さんが漁に出掛ける為に、港を出航する前に、

「何番のパヤオに、こんな種類のイルカ達が群れている」

という情報を得る事が出来れば…。

燃料の無駄遣いをしなくて済み、イルカ達もゆっくりと食事に専念出来る。

なんて素敵な事なんでしょう。

ゆくゆくは、モバイル(携帯電話)を介して、このデーターの送信を考えていらっしゃいます。

電波上の交信等の理詰めは、ほぼ完成している様子でした。

後の問題は、イルカの鳴き声による種別の仕分けだそうです。

イルカは、種別によってもそうですが、海域、深度によっても鳴き声が変わり、

それをはっきり仕分けするのが、大変複雑なのだそうです。

そこで…

パヤオにレコーダーを設置し、鳴き声を選別する為のデーター収集をする為に、

ここ久米島のパヤオに、白羽の矢を立てて頂いた…と、いう訳です。


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このレコーダー…“OCARINA”というモノで、

美ら海水族館独自のモノのようです。

録音したい周波数の範囲の音声を録音し、

最長14日間分のデーターが、ハードディスクに記録されるそうです。

高価な物のようで、技師の方が、大変丁寧に慎重に扱われていらっしゃいました。


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水族館の方が、この様な研究をされている…って、皆さんご存知でしたか???

直接水族館の運営とは関係なくとも、

そこに生息する生物の将来を鑑み、

未来に繋げていく…繋げていける…研究。

こんな素敵な研究には、国の予算削減なしで続行して頂きたいものですね。


技師さん達のお話されている時の眼が、きらきら輝いて…とっても素敵でした。


様々な生物がこの地球上で生きています。

夫々が互いに助け合い、より多くの生物が、より永く…

共存出来うる為に…。

私達個人も考えていかなくてはいけません。



※今回の録音は、10日程で回収に入られるみたいです。
又もや、同行し、再び5番パヤオに行って参ります。
うふっ。ジンベエさん…いらっしゃるかなぁ~~~~♪
って、ダメダメですね。
ちゃんと邪魔しないように、回収風景を撮影して参ります。
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by paginate | 2010-01-15 16:24 | Sea-Chapter

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